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2020.01.30 EQWEL Topics

みんなで子育て「共同養育」のすすめ【前編】

みなさん、こんにちは。
EQ力を育てる幼児教室 EQWELチャイルドアカデミーの浦谷です。
 
 
今、周りの人々と一緒に育児をする「共同養育」が
見直されてきています。
 
 


 
「共同養育」とは?
 


 
子育て
 
京都大学の明和政子教授は、ヒト(人類)は、母親だけでなく
祖父母や父親、その他の家族、そして地域社会の人々など、
複数の人間が子どもの面倒をみる「共同養育」を行いながら
進化してきたといいます。
 
 
ヒトの進化・発展のためにも「共同養育」は自然なことだそうですが、
振り返ってみれば、日本では江戸時代にも明治時代にも、
父親や祖父母が、こまごまと子どもの世話をやいていた
という記述が数多く残っています。
 
 
それが昭和以降の度重なる戦争や戦後の復興、高度成長期に、
生産効率を上げるという旗の下、
男性は外で働き、女性は家で夫を支えて子どもを産み育てる、
という分業体制が確立していきました。
 
 
それでも昭和には地域社会が残っていたため、
共同養育が残っていました。
 
 
しかし、平成に入り地域社会が消えていく中、共働き世帯が増え、
ワンオペ育児(※1)が問題になるなど、育児にまつわる問題は増える一方です。
 
 
そんな中、時代は令和に入り、再び「共同養育」が見直されてきているのです。
 
子育て
 
 
共働きをしている家庭の大きな悩みが、子育て、
特に「子どもと接する時間」は十分なのかというものです。
 
子育てに熱心でも、親として子どもと接する時間を確保することが難しく、
ふがいない気持ちになることがあるのは間違いないでしょう。
 
しかし、ご安心ください。
 
子育てでは接する時間の長さではなく、
どう接するか、愛情を持って接することができるかといった、
密度の方が重要なのです。
 
だから、一緒にいるときにしっかりと子どもと向き合えば、
時間の短さを気にする必要はありません。

 
これには、科学的な裏づけもあります。
 
保育施設で過ごす時間の長さは子どもの発達
にはほとんど影響がない
 
家族で食事をしているか、親に育児相談をする相手がいるか
などの要因が、子どもの発達を左右する。
 
この研究の中心となったのは、筑波大学の安梅勅江教授で、
研究班は5年間、185名の子どもを対象に、
発達調査と親へのアンケートを実施しました。
 
子育て
 
その結果、育児時間の長さは、
子どものコミュニケーション能力や運動能力に
影響していないことがわかったのです。
 
この結果を受けて、安梅教授は、
「短時間でも(一緒に食事をするなど)親子が適切に触れ合い、
質の高い育児をすれば子どもの発達に問題はないことが統計で示された」
としています。

 
 
この続きは後編にて書かせていただきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 


 

(※1)仕事、家事を含めた全てをこなしながら、育児にも一人で携わること。

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